コンビニよりも数が多いと揶揄される歯科医院。
近年では増加のペースも緩やかになったとはいえ、平成28年末時点のデータで全国の歯科診療所数は68,000箇所以上。
独立開業するキャリアが前提となっているのか、他の医療業種と比べても歯科診療所の数は多いのが現実でしょう。
それだけに歯科医院同士の競争も激化するのは必然のこと。競合する医院との競争に勝ち残るためには経営面での効率化は必須と言えるでしょう。
歯科医院を経営していくためには、患者さんへの治療はもちろんのこと、経理や各種事務作業も必要となってきます。
経理面は苦手とする歯科医の方も多く、作業量的にも特に負担が大きい部分ですので専用の会計ソフトによる業務効率化を推奨します。
専用ソフトには保険診療収入や自由診療収入など、歯科医独特の勘定科目等が最初から設定されているので経理作業の効率化につながるでしょう。
このページでは歯科医院専用に開発されたおすすめの会計ソフトを紹介していますので、導入する際の参考にしてみてください。
デンタルマネージャ『倭』

デンタルマネージャ『倭』の特徴
- 日本歯科医師会推薦ソフト
- 全国歯科医師会員のみへの販売
- 歯科医院業に特化した各種仕様
- レセコンデータの取り込み機能
- 個人の歯科医院専用(法人は非対応)
- 基本的に無償でのバージョンアップ(※有料の場合もあり)
- 無料お試し版有り
デンタルマネージャ『倭』の利用料金は?
- 各都道府県医師会を通しての価格:56,750円(税込)
- 歯科医師会員個人申込での価格:99,980円(税込)
デンタルマネージャ『倭』のサポートについて
- ソフト操作の技術サポートあり
販売会社:奈良県歯科医師会/倭サポートセンター
弥生会計シリーズ

弥生会計シリーズの特徴
- パッケージ型の業務ソフトシェアNO.1
- 個人開業医用の無料データテンプレートあり(※歯科医専用ではない)
- (株)アイ・フィードが提供している弥生会計用の歯科医業用テンプレート『ellipse 』もあり(※価格は弥生会計スタンダードとセットで80,300円(税込))
弥生会計シリーズの利用料金は?
- 弥生会計スタンダード:48,400円(税込)~
- 弥生の青色申告:13,200円(税込)~
弥生会計シリーズのサポートについて
- 各種サポート、次期製品が無償で提供される保守サポートが最大15ヶ月間無料
販売会社:弥生株式会社
freee(フリー)

freee(フリー)の特徴
- 歯科医向けのクラウド管理システム『Management Cloud』とのAPI連携(※レセコンデータを自動で会計freeeに転記可能)
- クラウド型なのでインターネット環境があればどこでも利用可能
- 導入事業者数は100万を突破
freee(フリー)の利用料金は?
- 個人事業主向け:1,298円(税込)~
- 法人向け:2,168円(税込)~
freee(フリー)のサポートについて
- メール/チャット/電話/ヘルプページによるサポートが完備(※他社ソフトからの乗り換え支援サポートも)
販売会社:freee株式会社
(サービス終了)MFクラウド会計 forデンタルクリニック

MFクラウド会計 forデンタルクリニックの特徴
- 歯科医院向けの勘定科目が搭載
- クラウド型だからネットが繋がる場所ならどこでも利用可能
- 医療用通販サイトからの仕入れ情報を自動で仕訳
- 銀行やクレカ等の明細データを自動取得&仕訳
- 歯科レセプトコンピューターとの自動連携機能
- 詳細な経営分析機能搭載
- スマートフォンアプリあり
MFクラウド会計 forデンタルクリニックの利用料金は?
- ソフト基本料金:年額92,136円(税込)
- 予約管理システム:年額118,800円(税込) or 年額237,600円(税込)
- 経営管理システム:年額158,400円(税込)
- 医療機関用ポスレジ:年額26,400円(税込)
MFクラウド会計 forデンタルクリニックのサポートについて
- 電話・メール・チャット・訪問によるサポートが完備
販売会社:株式会社マネーフォワード
(サービス終了)クリニック専用会計ソフト

クリニック専用会計ソフトの特徴
- 1~50人程度の診療所での運営実績あり
- 取引を選ぶだけの簡単帳簿作成機能
- 無料体験版あり
クリニック専用会計ソフトの利用料金は?
- ソフト本体:55,000円(税込)
- 有償サポート:年間33,000円(税込)
クリニック専用会計ソフトのサポートについて
- 購入日より30日以内は無料電話サポートが完備
- 有償サポートは電話とFAXによる対応
販売会社:株式会社ガロアマネージメント
以上が管理人がリサーチし、PICK UPした歯科医院向けの会計ソフトになります。
歯科医専用の会計ソフトというのは提供している業者が少ないのが実情でしょう。
その中でもデンタルマネージャ『倭』は日本歯科医師会推薦ソフトだけあって使い勝手は良さそうですね。基本的なバージョンアップが無償という点は魅力的です。(※一定以上古いバージョンからのバージョンアップは有料)
全国歯科医師会員のみへの販売というデメリットはありますが、そこをクリア出来るならば有力な候補になるかと。
歯科レセコンデータとの自動連携機能が搭載されたMFクラウド会計forデンタルクリニックは注目していましたが、残念ながらサービス終了してしまいました。
新興クラウド系では現在freeeが歯科医向けのクラウド経営管理システム『Management Cloud』とAPI連携をしています。
弥生会計用の歯科医導入キット『ellipse』
弥生シリーズに関しては無料の個人医院用データテンプレートと(株)アイ・フィードが提供している歯科医専用の導入キットがあります。

(株)アイ・フィードが提供している、弥生会計スタンダードとセットになった歯科医業導入キット『ellipse』は日本歯科医師会でも推奨された実績があるとのことですし、歯科医業に特化した勘定科目や辞書機能、歯科医業専用マニュアルが用意されているので、弥生会計での運用を検討している方は参考までに。