自社でどこまで経理会計業務を行なうか?会計ソフトの選び方も
経理業務は自社で行う?アウトソーシングする?
法人個人問わず、事業を営んでいれば毎年確定申告をしなければいけません。
しかし、経理業務というのは全く知識のない素人が簡単にできるものではなく、簿記を始めとする専門的な知識が必要です。
現実的には経理の専門家である税理士さんに決算や日々の経理業務をアウトソーシングする企業が主流でしょう。
ですが、全ての経理業務をアウトソーシングするのはコストもかさみますし、自社に経理のノウハウが蓄積しない等の問題もあります。
ですので、日々の取引記帳は自分たちでやり、決算書と税務申告書類の作成と提出は会計事務所に任す、という中間点のスタイルをとっている企業も多いのではないでしょうか。
経理業務のスタイル、4つのパターン
自社でどこまで会計業務を行なうか?という点は許容出来るコストの面や人材の充実度によると思いますが、大まかに分類してみると、
1、全ての経理会計業務を外注
2、日々の記帳だけを行って、あとは外注
3、日々の記帳と決算書作成までを自社で、あとは外注
4、すべての会計業務を自社で行なう
上記の4つ程度に分けられるのではないでしょうか。
最も多く行われるパターンはおそらく2か3でしょう。
自社に会計ソフトを導入して経理担当もいるけど、税務申告と提出は税理士さんに任せるというスタイル。
この方法はコストも節約出来ますし、最終的な税理士のチェックも入るので確実性という面でも優れています。
当サイトで紹介している弥生シリーズやマネーフォワードクラウド会計などのほとんどの会計ソフトで決算書の作成が可能です。
法人税申告書の作成は難しい、専門家の手助けが必要
ですが、法人の決算の場合はそれに加えて『法人税申告書』の提出が必要となってきます。
法人税申告書を作成するのは決算書作成までとは難易度が異なり、会計の知識がない素人では正直難しいです。
参考:>>自分で出来る法人決算&申告 | >>小さい会社向けの法人税申告書4製品の比較
税理士などの専門家に法人の決算申告を任せる目的は『法人税申告書の作成と提出にある』といっても過言ではないでしょう。
また、専門家に任せるメリットとしては、提出する書類に税理士や公認会計士の署名をしてもらえます。
専門家が最低限のチェックをしているという証明になりますので、税務署側からしても信用面でプラスなのは間違いないでしょう。
税務調査が入った時なども、専門家の人と一緒に対応出来るので安心感を得られるメリットも大きいですね。
たいていの企業は数年に一度は税務調査が入ると言われていますので。
1の経理業務を全て外注というスタイルは比較的小中規模の企業に多いパターンでしょう。
経理担当を雇う余裕もないので、領収書と銀行口座のデータだけまとめて、あとは全部税理士事務所に丸投げという運用法。
事業にリソースを集中出来るので経理ノウハウの蓄積されませんが、本業のビジネスに注力出来る点はメリットでしょう。税理士の料金プランは売上高に応じて決まるケースが多いので、小規模事業者ならば外注コストもそれほど高額にはならないですし。
4のすべての会計業務を自社で行なうスタイルはある程度規模の大きな企業のスタイルかと。
自社に税理士か同等レベルの知識を保有している人材がいる必要がありますが、人材育成に成功すれば経費も抑えられますし、経理ノウハウも自社で蓄積出来るのでメリットは大きいですね。
(※小規模事業者でも楽々法人税や全力法人税等の税務申告ソフトを利用することによって全ての経理業務を自社で行うことは可能です)
どの経理業務スタイルでも会計ソフトの導入は前提
経理業務をすべて外注するのであれば会計ソフトを導入しないケースもあるかもしれませんが、基本的にはどの経理業務スタイルでも会計ソフトの導入が前提となるでしょう。
全て自社で行なうような場合はハイグレードな会計ソフトやシステムが必要になると思いますが、それ以外であれば当サイトでオススメしているインストール型の弥生シリーズやクラウド型のマネーフォワードクラウド会計、freeeなどのソフトで充分かと思います。
今ならばクラウド型の会計ソフト周りのサービスに各社力を入れているので、効率面からいってもクラウド会計ソフトはオススメです。
法人プランでも月額2,000円程度で利用出来るサービスがほとんどですから。コストパフォーマンス的には非常に優秀です。
まとめると、まずは自社で会計業務をやる部分と専門家に任せる部分を明確にすること。
そしてそのスタイルに合った適切な会計ソフトを選ぶことが、効率的な経理業務を実現する手段ではないでしょうか。
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