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会計事務所に頼まなくても法人税申告書の作成は可能?自分でやり切る法人決算&申告について

決算書と電卓

このページでは管理人の私が個人事業から法人成りし、会計事務所などに頼らず1人で法人決算を行った体験を紹介しています。

(※2010~2016年の経験での話ですが、2024年現在でも運用可能です。追記:2021年9月に『楽々法人税』がサービス終了するとの発表があったのですが、現在は運営元が株式会社チェンジイットに変更になり、サービス継続されています)

法人の決算申告は個人事業の確定申告とは勝手が違う

私は個人事業を3年ほど行ってから、株式会社に法人成りしました。

1人で全ての業務をこなしていたので、経理処理にかける時間がほとんどないのが現状でした。
領収書くらいはまとめていましたが、日々の帳簿をつけるのも遅れ気味。

個人事業の時は青色申告決算書を自分で作成していたので、法人の決算も同じようにいけるだろうと楽観視していました。

ですが、法人の決算は個人事業主の青色申告とはかなり勝手が違います。

決算書作成までは個人の青色申告の時と同じようにできるんですよ。
個人事業でいう事業主借入が役員の短期借入になったり、役員報酬の項目が発生したり等のちょっとした勘定科目の違いに対応できれば問題ありません。

問題は法人税の計算なんです。

ここが最も個人の青色申告とは異なるところであり1人で法人決算をする際に最も手こずる点だと思います。

一応市販で法人税の計算のやり方を書いてある本などは売ってますが、それだけで完璧な申告書を作るのは難しいでしょう。

個人の青色申告であれば関連書籍などもたくさん販売されているのですが、『1人で法人決算ができるようになる本』なんて いうのはまず売ってないんですよ。

ちょっと考えればわかることなんですが、会計関連の本を書いている人は公認会計士や税理士の方々。

誰でも法人決算&法人税申告書が作成できるようになる本なんてモノをつくってしまえば、彼らの商売上がったりですからね。

初年度無料で使える法人税申告書作成ソフト『楽々法人税』

書籍では知識が仕入れられないので、『これはついに税理士事務所に頼むしかないのか・・・』と思いながらネットで色々と情報を検索したところ、あるソフトを発見しました。それが、

楽々法人税

という法人税申告書の作成ソフトです。

楽々法人税は『弥生シリーズの会計ソフトのみ対応』という制限はありますが、簡単な操作で弥生会計の決算書データを取り込み、法人税申告書を作成してくれる非常に優れモノのソフト。

しかも初年度は利用料金0円、2年目からは11,000円(税込)/年という優れたコストパフォーマンスを持ち合わせています。

前述したように、法人税の計算というのはとっても複雑です。毎年税務関連の法律は変更されるので、常に最新の情報が必要になりますし。

税理士や会計事務所の存在意義は法人税の計算にある、といっても過言ではないでしょう。

ですが、会計事務所に決算を含めた法人税申告書作成をお願いすると、安くても10万円以上の費用がかかってしまいます。

楽々法人税を利用すれば初年度は0円、2年目からは11,000円(税込)/年のランニングコストで運用できることになりますので、当時の自分にとってはまさに救世主と呼べるほどの存在でした。

早速ライセンスキーを発行してもらい、PCにインストール。

事業者情報等は最初にしっかりと登録する必要があります。

3日くらいかけて弥生会計スタンダードで決算書データを作成し、楽々法人税にデータをコンバートしました。

何回かは私の不手際でエラーが出てしまいましたが、データコンバートさえうまく行けばすぐに法人税のデータが正確に計算され印刷まで行うことが可能なので、あっという間に税務署に提出できるレベルまで持っていくことができました。


(※ヘルプページも充実していますし、開発者の方へ直接問い合わせすることも可能です)

決算書提出の期限まで時間がなかったので、ホントこの楽々法人税というソフトにはお世話になりましたね・・・。

自力で法人の申告までやり切るなら楽々法人税と弥生会計を使おう

まとめてみると、一人で法人決算&法人税申告書を作成するには

弥生会計スタンダード(プロフェッショナルだと出力できる書類が増えるのですが、これは楽々法人税でも出力できるのでスタンダードで大丈夫です)
楽々法人税

の2つのソフトを利用するだけでOK。

必要な費用は弥生会計24スタンダードが、価格コムの最安値で税込46,000円程度(2024年2月時点)、楽々法人税は初年度無料ですので、トータルで初年度は約46,000円、ということになります。(楽々法人税は2年目から年間11,000円(税込)の利用料金がかかります)

税理士事務所に頼めばスポット契約だとしても最低でも10万円は必要でしょうから、このコストパフォーマンスは驚愕に値するレベル。

多くの事業者にとって大きく経費を削減出来るチャンスになるかと思います。(税務調査関連面でのデメリットは存在すると思いますが・・・)

なかなかとっつきにくそうな法人決算ですが、実際に簿記3級レベルの知識の人間が1人でやり切ることは充分可能です。もちろん便利な法人税申告書作成ソフトに支えられてこその話ではありますが。

弥生会計スタンダードで決算書を作成し、楽々法人税で法人税申告書を作成し終わるまでにかかった期間は1週間程度です。

いつもの業務を最低限こなしての1週間ですので、すでに日々の仕訳処理などができている場合は1~2日で税務署に提出出来るレベルまでもっていけるでしょう。

小規模の法人を営んでいる方で、コスト削減のため自力で法人税申告書まで作成したい!!という人の参考になれば幸いです。

(追記:freeeやマネーフォワードクラウド会計の決算書から法人税申告書が作成可能な全力法人税いうソフトも登場しています。パッケージ版の弥生会計にも対応しているので、これから導入するならばコチラも有力な候補になるかと。コストを最優先するならば1年半で8,500円(税込)というリーズナブルな料金設定の法人税申告お助けくんというソフトも検討してみてはいかがでしょう)

(追記:小さな会社向けの法人税申告書作成ソフトの比較ページも作成しました)